京大総合博物館で開催されているねむり展に行ってきました。
寝具に関する民具が展示されている本展。
今回、なんといってもパネルや展示キャプションがかわいいのです!
展示パネルはマットレス。
キャプションはクッションです。
展示品は、枕、ベッド、ゆりかご、等が中心で、点数もそんなに多くありません。
展示パネルでは、古典に出てくる夢枕の話から、時計遺伝子、夢に関する脳科学の話まで幅広いトピックが紹介されています。
展示スペースの中央は人工芝が敷いてあり、寝転んでベッドや蚊帳を体験することもできます。
ブログのためにアフリカの枕で寝るポーズをとってくれる、分かっている娘。
ともかく、寝心地はよくない、と太鼓判を押してくれました。
なお、本展示の目玉の、チンパンジーの木の上のベッドを再現したベッドは試しに寝ることはできませんでしたが、見るだけで気持ちよさそうです。
それにしても、しつらえが素敵だと展示はとても楽しめます。
なんか裏に企業の香りが...と思ったら、本展示は様々なコラボレーションを行っているようです。
例えばホテルとのコラボレーション。
こ、これは...
眠りという日常に通じるキーワードを絡ませると、多くの機関とコラボレーションができるのか!
当日は、ワコールさんがパジャマについてトークをするなど、がっつり文化と企業がコラボしてました。
もちろん、日常とこじつけ過ぎるのは本末転倒だとは思いますが、やはり展示は切り口が大切であることが改めて分かりました。切り口次第で展示が楽しめるようになるだけでなく、共催、後援、協賛相手にもアプローチしやすくなるんですね。
やはり博物館側も企業の善意に頼るだけでは支援を得ることは難しいと思われます。
博物館側もコラボレーションする企業と共通価値を生み出せるよう、展示と日常をつなげるキーワードを企画、提案していくことが必要なのだと感じました。
共通価値の創造(Creating Shared Value:企業と地域社会が共同で価値を創造すること)は和光大の平井さんがよく話してまして、理想的だけどできるのかな?と思っていましたが、本展示はまさにいいCSVの事例なのかもしれません。
それを大学博物館が行っているという点がとても面白いなと思いました。